爪水虫治療で使用される飲み薬の特徴とは
病院で爪水虫と診断されると、飲み薬での治療を勧められるのが一般的です。
爪水虫を飲み薬で治す理由
飲み薬のメリットや勧められる理由は、
- 塗り薬では角層の奥まで浸透しないため、爪水虫の治療には抗真菌剤の飲み薬で治すのが原則
- 薬を飲むだけなので、手軽に手間もなく確実に治療ができる
- 保険適用
- 治癒率は70~80%
飲み薬で治らないのはどんなとき?
飲み薬で治らない20~30%の理由は、
- 爪甲剝離の状態である場合、薬の成分が爪床から爪に行き渡らないことがある
- 加齢や爪母の障害などの理由で、爪自体が伸びない状態にあるとき
- 薬の副作用による肝機能障害で、薬の服用を続けられない
- 患者自身が薬の服用を辞めてしまたり、継続できなかった
などが挙げられます。
保険適応の爪水虫治療の内服薬
現在、保険適応の飲み薬は3種類です。
1、イトラコナゾール
パルス療法で使われる飲み薬です。
パルス療法とは、1日2回の服用を1週間継続して、その後3週間は休薬、を1クールとして、これを3クール繰り返す方法です。
長所は、
- 内服を中止しても、6~9か月は爪に薬が留まる
- 爪母と爪床の両方から、薬剤が爪に到達する
- 内服期間が短い
- 治癒率が高い
短所は、
- 他の薬との飲み合わせが悪いことが多い
- 薬代が高い
飲み薬での治療に抵抗のある方にとっては、内服期間が短いパルス療法は魅力的ですが、薬代は比較的高額となります。
2、テルビナフィン
1日1回1錠の内服を、毎日続けます。
長所は、
- 爪母と爪床の両方から、薬剤が爪に到達する
- 治癒率は高い
- イトラコナゾールに比べて、1か月あたりの薬代が安い
- 他の薬との飲み合わせの問題があまりない
短所は、
- 副作用は少ないと言われているが、致死的な報告があったり、重篤な肝障害などの副作用が報告されている
- 内服期間がイトラコナゾールに比べて長い
- 内服期間中は月に1回、肝機能検査を行う必要がある
重篤な副作用例の報告もされてはいますが、その頻度は0.01%と低く、総じて副作用の少ない薬と言っていいと思います。
3、グリセオフルビン
現在あまり使われていない。
理由として、
- 服用期間が長い
- 治癒率が低い
- 再発率が高い
まとめ
爪水虫の治療は専門医の顕微鏡での診断を受けて、それぞれに合った方法で適切に治療することが大切です。
また、肝機能に障害がある方や、妊活中・妊娠中・授乳中の方の爪水虫の治療はコチラを参考にして下さい。